いよいよJA改革が始まろうとしています。
改革というより既に一部で使われている言葉ですが“解体”といういい方の方が、正しいかもしれません。
※2015/1/4「日本経済新聞デジタル版」より
戦後の農業を支えてきたであろう農協が、なぜこうなったか?なぜ農家さんにも評判が悪かったりするのか?
これには語り尽くせない背景があるでしょうし、地域によっても考え方は変わってくると思われます。
改革の切り口も様々ありますが、ビジネスの基本的な流れという観点においても、これはなるべくしてなった、当然の流れだと私は捉えています。
通常ビジネスを営むうえで「売る」という行為は切り離せるものではなく、いくら素晴らしいモノやサービスを「開発」し、それを提供し続ける「生産、製造」能力があったとしても、売り先がなければビジネスは成り立ちません。
それが旧来の農業では、農家さんが農産物を「生産」し、農協が決まった価格で買い取り「販売」する、という役割分担がありました。その仕組みで成り立っていた産業です。
これはビジネスとしては少しいびつな形態といえます。
他産業でもそういった販売だけを請負うような業者はありますが、開発者や生産者は、まずその業者にいくらで「売る」のか?ということを考えなければなりませんし、その販売委託の費用対効果についても考えなければなりません。
JA以前に様々な縛りがある農地法の改正等で、今ではそういったビジネスセンスを当たり前に持った大手企業や起業家が次々と農業に参入しています。従来の「生産」と「販売」を分断したやり方を変えていってる方々がたくさんいらっしゃいます。
一方で新規参入者の撤退が多いのも事実ですが、素晴らしい技術がある日本の農業に素敵なビジネスセンスを蒔いていきたいものです。