前回に引き続き、農地取得の問題について

約1年半前に、遊休農地解消、若手の就農促進、農業法人に対する投資の円滑化等を目的として、農地中間管理機構(農地集積バンク)が設立され、活動がスタートしました。

各都道府県に設置された機構が耕作放棄地等の農地を仮り受け、担い手に貸し付ける仕組みで、一見活用できそうな感じのものです。
が、貸し出すためには一定の面積が求められますし、水利等の便が悪いようなところは借り受けてもらえないので、稼働1年目の実績は芳しくありませんでした。

貸し出し・売り渡しの政府目標は年間14万haでしたが、初年度の実績は3.1万haで目標の22%。原因は貸し手から農地が集められなかったこと。
上述のとおり要するに好条件の農地しか貸し出せないので、当然といえば当然の結果のような気がします。

田んぼこの初年度の結果を踏まえて、農水省は機構の活動の見直し対策を発表しています。
⇒「農地中間管理機構を軌道に乗せるための方策について

この中の問題点でも少しだけ触れられていますが、出し手の条件だけでなく宣伝力自体が弱いことも実績が上がらなかった要因のようにおもいます。
私の周りの農業関係者でも、この仕組みを知っている人は非常に少なかった印象です。
これをいいだすと、この仕組みに限らず、農水省に限らず、行政活動全般にいえることかもしれませんが…。

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